幸せの青い鳥『幸せの青い鳥』2006.06.11の日記より 「青い鳥」( L'Oiseau bleu) 永遠の名書として今も尚、世界中で読み継がれている有名な物語です。 著者はモーリス・メーテルリンク。 正確にはモーリス・ポリドール・マリ・ベルナール・メーテルリンク Count Maurice Polydore Marie Bernard Maeterlinck( 1862-1949)。 ベルギーの詩人、脚本家、随筆家として知られ、1911年に『青い鳥』で一躍有名に。 そして、この作品によって彼はノーベル文学賞を受賞しました。 この不朽の名作における主なテーマは、「死と生命の意味」であったといいます。 http://item.rakuten.co.jp/book/1744256/ 幸せって一体どんな形をしていて、 そして一体 何処にあるのでしょう? そもそも 人は何故、 「幸せ」という具体的な形を持たない概念を追いかけたり、 そこに大きな価値を見出そうとするのでしょう?。 もし今、 自分が「幸せ」ではないと感じるのであれば、 もしかして、遠い過去の記憶の中になら「幸せ」は存在していたのでしょうか。 或いは 未来の中で、 蜃気楼のように浮かぶオアシスのように いつか姿を現すものなのでしょうか。 もしかしたら、このような問いに確かな答えを出せる人などいないかも知れません。 何故なら、人類が誕生した古の時代から現代まで、そしてこれから続く遠い未来においてさえも、 きっと人は「幸せのかたち」を追い続けるに違いないと思うからです。 しかし、現代の日本のように過剰な文明の最中にあっては、 人が求める「幸せのかたち」も、時に過剰にバランスを欠いた様相を醸すようにも感じます。 「貧しい国にパンへの飢えがあるように、富める国には愛情を求める激しい飢えがあります。」 先日の日記でも取り上げたマザー・テレサの言葉を再び引用すれば、 現代の日本人が少なからず抱える精神のアンバランスさが一体何なのか、 その正体が何となく見えてくるような気がするのです。 「パン」を物質、そして「愛情」を青い鳥と言い換えても大きな違和感はないはず。 物質的な豊かさを追い続けてきた結果、多くの日本人が、 幸せの青い鳥を見失ってしまったことは悲しいことです。 あなたは今、この日本という国にいて、 「幸せ」とは一体どのようなものであるのか、 目の前にいる誰かに 伝えることが出来ますか? ******* さて、日記の本題に入ります。 (って、前置きが長いって感じですよね☆爆) 先日に書店で素晴らしい本に出会いました。 『PHP わたしの幸福論 幸せをつかむヒント』 PHP7月臨時増刊号ベストセレクション保存版 著名な26人の作家・役者・歌手・漫画家・建築家etcが綴る「わたしの幸福論」。 具体的に名前を挙げれば、 黒柳徹子、柳田邦男、さだまさし、曽根綾子、谷村新司、安藤忠雄、山田洋次、秋元康・・・・・・凄い顔ぶれです。 誰でも名前くらいは知っているであろう有名な方々がPHPに綴ったエッセイの、2002-2005までの中から選りすぐりのものばかりを一冊にまとめた保存版なのです。 それでいて定価330円とは、何とも良心的なことと思います。 心の豊かさを見失いかけている現代の日本にあって、 この本はきっと多くの人々の心に、大切な灯りをともすように思います。 そして強く心を揺さぶられ、 忘れかけていた大事なものをふと思い出すかも知れません。 『PHP わたしの幸福論 幸せをつかむヒント』を読みながら、 僕は二つの物語を思い出しました。 一つは童話の「青い鳥」。 もう一つが絵本の「星の王子さま」です。 この二つの永遠の名書が僕らの心に照らす真実、それは何でしょう?。 「大切なものは目には見えない」 (「星の王子さま」サン=テグジュペリ) http://item.rakuten.co.jp/book/3589522/ 目には見えないものだからこそ、 心のレンズを通して見えてくる大切なものってあります。 そして、そうした大切なものこそ、 実はいつも自分のそばにあったものだと思える時に、 人は世界に広がっている沢山の愛の存在に気付くのかも知れません。 求めれば求めるほどに、 追えば追うほどに、激しい雨に打たれる。 それも人の生の一つの側面のように思います。 でも、求めるのを止めた時に いつしか雨が過ぎ去って、 空に浮かび上がる綺麗な虹・・・。 そして青空に飛び交う美しい鳥たち。 それも人の生の 一つの大きな真実の姿に違いありません。 『PHP わたしの幸福論 幸せをつかむヒント』 是非、多くの人に読んで欲しい本です。 この本を読み終えた時、 激しい雨なんて本当は何処にも降っていなかったかのように、 美しい青い鳥が静かにそっと、 あなたの隣に寄り添ってくれることでしょう。 清清しい陽だまりと共に、 誰もが本来持って生まれた素敵な笑顔を運んでくれる一冊です。 |